2020年6月12日(金)公開の「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」を観ました。
この作品はルイーザ・メイ・オルコットの名作小説『若草物語』を、次女のジョーに焦点を当てて実写映画化した作品です。
第92回アカデミー賞6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞しました。
ロッテントマトでの批評家支持率は驚異の95%、。絶賛の声が絶えない注目作品をご紹介します。
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もくじ
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」あらすじ

ジョーはマーチ家の個性豊かな四姉妹の次女。情熱家で、自分を曲げられないため周りとぶつかりながら、小説家を目指して執筆に励む日々。控えめで美しい姉メグを慕い、姉には女優の才能があると信じるが、メグが望むのは幸せな結婚だ。また心優しい妹ベスを我が子のように溺愛するも、彼女が立ち向かうのは、病という大きな壁。そしてジョーとケンカの絶えない妹エイミーは、彼女の信じる形で、家族の幸せを追い求めていた。
共に夢を追い、輝かしい少女時代を過ごした4人。そして大人になるにつれ向き合う現実は、時に厳しく、それぞれの物語を生み出していく。小説家になることが全てだったジョーが、幼馴染のローリーのプロポーズを断ることで、孤独の意味を知ったように─。自分らしく生きることを願う4人の選択と決意が描く、4つの物語。
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」の見どころとは?
こだわりの衣装、舞台装置、音楽
📣監督/脚本:グレタ・ガーウィグ
🎥出演:シアーシャ・ローナン、ティモシー・シャラメ、フローレンス・ピュー、エリザ・スカンレン、エマ・ワトソン、ローラ・ダーン、メリル・ストリープ
🎶音楽:アレクサンドル・デスプラ#若草物語 pic.twitter.com/eTkNNtFQr8— ソニー・ピクチャーズ映画 公式 (@SPEeiga) January 13, 2020
今作はアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞しています。
四姉妹の衣装はそれぞれの性格に合わせた配色で作られたそうです。
もっとも印象的なシーンでは、
意志が強くおてんばなジョーには燃えるような赤、
おしとやかなメグにはロマンチックなライラックと緑のグラデーション、
優しいベスには柔らかいピンク、
芸術的センスがあるエイミーにはフレッシュなトーンの水色の服
を着ています。
またマーチ家の倹約を表現するために、同じ記事を姉妹共通で使っていたり、一つの時代で使った生地を次の時代でも使用しているそうです。
こだわりがつまった四姉妹はじめ、出演者たちの衣装に注目してみてください。
舞台として、『若草物語』と同じマサチューセッツに、当時の街並みと忠実に再現したオルコット家を創り出しています。
隅々までこだわりぬかれた内装や家の外観は、一瞬で物語の世界へ連れて行ってくれます。
セットと考え抜かれた撮影の構図により、絵になる美しいシーンが多く、ポストカードにして飾りたいほどです。
音楽は映画音楽作曲家アレクサンドル・デスプラが手掛けています。
監督のグレタ・ガーウィグから映画の音楽について「モーツァルトとボウイが出会った」ようなものをリクエストされたそうです。
第92回アカデミー作曲賞にもノミネートされた劇中の音楽にも耳を澄ませてみてください。
豪華なキャストたち
本作ではメインに実力と人気をかね備えた旬なキャストを起用し、脇を固めるのは経験と実力に裏打ちされた名優たちです。
次女ジョー役には、今最もアカデミー賞主演女優賞に近いと目されるシアーシャ・ローナン
長女メイには、ハリー・ポッターのハーマイオニー役の人気スターエマ・ワトソン
三女ベス役には、「活躍が期待される次世代の俳優」の1人に選出されたエリザ・スカンレン
四女エイミー役には、「ミッドサマー」で注目を浴び、一躍トップスターの仲間入りを果たしたフローレンス・ピュー
そしてジョーに恋をするローリー役には、「ディカプリオの再来」とも評されるイケメン俳優ティモシー・シャラメが演じています。
若手人気俳優を脇から支える名優、四姉妹の母親役ローラ・ダーンや叔母役メリル・ストリープのいぶし銀の演技にも注目です。
女性の幸福と独立、尊厳について描かれたストーリー
オルコットは、『若草物語』を書いて経済的な成功を得て、生涯独身を貫きました。
当時は結婚することが女性の幸せとされ、アーティストとして活躍し経済的に自立することはとても珍しいことだったそうです。
著作権の管理を始めたことも当時としては斬新な行動でした。
周りからのプレッシャーがあっても、自分の進みたいと強く思った道を歩き、そこで成功をおさめたオルコットの力強さを感じることができるストーリーでした。
この映画では、経済的自立をはたしたオルコットを称える一方、愛する人とともに生きることや家庭を守ることも丁寧に描いています。
女性達が歩む多種多様な人生。
結婚したりしなかったり、子どもを産んだり産まなかったり。
そのどれもが素晴らしいと称えているような気がします。
本作は、少女時代と大人になってからの4姉妹を追うように交互に展開させるストーリー展開です。
少女時代はいつも一緒だった姉妹が、大人になってそれぞれの道を歩み始めます。
自分が決めて選んだ道でも、もし違う道を選んでいたらもっと幸せだっただろうか?と想像してしまうことがあるわけで…。
そんな自分が選ばなかった道を歩んでいる姉妹たちを、羨ましく思えたりするんですよね。
それでも、自分が選んだ道を覚悟を持って進むそれぞれの姿がかっこよくて美しく見えます。
ストーリー・オブ・マイ・ライフは様々な「女性の幸せのかたち」を見せてくれる、そんなストーリーとなっています。
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まとめ
映画「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」を紹介しました。
アカデミー賞6部門ノミネートの話題の注目作品です。
支え合う家族の姿と女性の自立を描く、優しくも力強い映画でした。
姉妹たちの成長の物語を観たい人はぜひ見てみてください。