菅田将暉と小松菜奈主演の映画「糸」を見に行ってきました。
めぐり合いをテーマに、中島みゆきさんの楽曲「糸」をモチーフにして制作されたという映画です。
鑑賞前は正直あまり期待しておらず、誘われなかったら観に行かなかったと思うのですが、面白かった!観てよかった!というのが素直な感想です。
なにより、一緒に映画を観に行った母が「ほんとうに付き合ってるんじゃない?」と思い込むほど主演2人の相性がバッチリでした。
良い意味で裏切られた予想。
鑑賞したからこそわかる見どころや感想、結末まで語っていきたいと思います。
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もくじ
映画「糸」作品情報は?
公開日
2020年8月21日
上映時間
130分
監督
瀬々敬久監督(主な作品:「感染列島」、「ヘヴンズ ストーリー」、「64-ロクヨン- 前編/後編」、「友罪」、「菊とギロチン」)
キャスト
菅田将暉【高橋漣役】
小松菜奈【 園田 葵役】
榮倉奈々【桐野 香役】
斎藤 工 【水島大介役】
ほか多数
公式HP
映画「糸」のあらすじは?
平成元年生まれの高橋漣と園田葵。
北海道で育った二人は13歳の時に出会い、初めての恋をする。
そんなある日、葵が突然姿を消した。
養父からの虐待に耐えかねて、町から逃げ出したのだった。
真相を知った漣は、必死の思いで葵を探し出し、駆け落ちを決行する。
しかし幼い二人の逃避行は行く当てもなく、すぐに警察に保護されてしまう。
その後、葵は、母親に連れられて北海道から移ることになった。
漣は葵を見送ることすらできないまま、二人は遠く引き離された…。
それから8年後。
地元のチーズ工房で働いていた漣は、友人の結婚式に訪れた東京で、葵との再会を果たす。
北海道で生きていくことを決意した漣と、世界中を飛び回って自分を試したい葵。
もうすでに二人は、それぞれ別の人生を歩み始めていたのだった。
そして10年後、平成最後の年となる2019年。
運命は、もう一度だけ、二人をめぐり逢わせようとしていた…(公式HPより)
映画「糸」視聴感想

©2020映画『糸』製作委員会
作品を視聴したからこそわかる、映画の見どころを紹介します。
ポイントは以下の3点です。
- 画面から伝わる菅田将暉と小松菜奈の相性の良さ
- 作品を彩る中島みゆきさんの楽曲たち
- 脇役たちも巻き込んで紡がれる壮大な「縁」のストーリー
画面から伝わる菅田将暉と小松菜奈の相性の良さ
主演の2人、菅田将暉と小松菜奈は「ディストラクション・ベイビーズ」、「溺れるナイフ」に引き続き今作で共演3作目。
一緒にいる姿が妙にしっくりくる2人ですよね。
「糸」のストーリー上、漣と葵はすれ違いをくり返すため、2人が一緒にいるシーンは映画全体の中でそれほど多くはありません。
それなのに2人一緒のシーンはインパクトがあり、パズルのピースがぴたりとはまるようなケミストリーを感じました。
一緒に映画を観に行った50代の母は、「この2人(菅田君と小松菜奈ちゃん)は撮影中にほんとに結婚したんだと思う」と言っていました。
わたしはそんなはずあるかいっ!?とツッコミを入れたのですが、視聴者にそう思わせるくらい2人の相性の良さが画面からも伝わってきたということですよね。
作品を彩る中島みゆきさんの楽曲たち
映画タイトルになっている「糸」だけでなく、多くの中島みゆきさんの楽曲が映画の中で使用されています。
名曲「時代」は、めぐり合いがテーマのこの映画に最高にマッチしていました。
ここぞという感動シーンで「時代」を流すなんて。盛り上がるに決まってますよね。ずるい…。
漣の親友である竹原が、自分の境遇を重ね合わせて涙ながらに歌う「ファイト!」は成田陵さんの熱唱も相まって、視聴者に訴えかけるものがあります。
エンドロール中に流れる菅田将暉さんと石崎ひゅーいさんバージョンの「糸」もとても良かったです。
楽曲だけで聴くこともできますが、ぜひ映画のストーリーとともに味わってみて欲しいです。
脇役たちも巻き込んで紡がれる壮大な「縁」のストーリー
漣と葵、2人だけのすれ違いや再会を描いていたのなら、単調でつまらない恋愛映画になっていたと思います。
この物語では、2人を軸に2人と関わる登場人物たちも、時代や運命に翻弄されながらも誰かと「縁」を結び、それがまた他の縁に繋がるという大きなスケールの物語が描かれています。
ままならない人生の中でも必死に誰かと縁をむすび、それが他の人への縁にまた繋がっていく…。
人を糸にたとえ、寄り集まった糸が誰かを温める布になるような、まさに楽曲「糸」を思わせるスケールの大きな「縁」の繋がりを感じるストーリーでした。
漣と恋愛関係になる香が言うセリフ、
「運命の糸ってあると思う。たまにほつれて、切れることもある。でもまた、何かにつながる。生きていれば必ず何かにつながる……」
これが映画「糸」に込められたメッセージなんだと思います。
「糸」の結末はどうなるの?
※ここからネタバレしています。 ご注意ください。
31歳になった二人。
北海道美瑛で働き続け、香と結婚し娘をもうけた漣は、香をがんで失ってからチーズ工房で働きながら父娘・2人の暮らしを続けていた。
一方、沖縄、シンガポール、東京と渡り必死に働いて生き抜いてきた葵は、以前の仕事仲間からシンガポールに戻ってこないかと誘いをうける。
荷物をまとめて向かった先は、昔のふるさと、北海道だった。
昔ご飯を食べさせてくれていた近所のおばちゃんのもてなしを受け、フェリーで本州に戻ろうとしていた時、漣の声が聞こえる。
港では平成から令和に変わるセレモニーがおこなわれ、フェリーを見送る群衆であふれていた。
雑踏の中、お互いの存在は感じているのにすれ違う漣と葵。
結局会えないまま、葵を乗せたフェリーは出港してしまった。
…と思われたが、葵はぎりぎりでフェリーを降りる決断をしていたため、2人は運命の再会を果たす。
そして、漣の娘、チーズ工房のみんな、漣の親友とその妻、子どもの頃お世話になっていたおばちゃん、今までかかわってきた人たちに祝福され、漣と葵は結婚式をあげるのだった。
感想、まとめ
菅田将暉、小松菜奈以外にも、榮倉奈々、成田陵、斎藤工、山本美月、二階堂ふみ、高杉真宙、馬場ふみか、片寄涼太、石崎ひゅーいなど、旬の俳優やタレントたちが多数出演しており、豪華な顔ぶれでした。
漣と葵が出会うところからストーリーは始まりますが、2人が13歳の時点でのストーリーは展開もゆっくりで少し物足りなさを感じました。
開始30分を過ぎたころ、キャストが子ども時代のキャストから菅田将暉君と小松菜奈ちゃんに変わり、物語の舞台も北海道、沖縄、シンガポール、東京と広がっていきます。
登場人物たちの人間関係も複雑になって物語の展開もスピードアップし、楽しんでみることができました。
ということで、個人的な総合評価としては、
5点満点中3.5点です。
映画が終わった後、映画館の中には感動して泣いている方もたくさんいました。
それほど、人の心を動かす力を持った作品だということですよね。
黄金ペア、すだななを目当てに観るもよし。
めぐり合いをテーマにした、壮大なスケールの物語を堪能するもよし。
気になった方は映画「糸」を見てみてはいかがでしょうか。
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