ベトナム映画「こんなにも君が好きで -goodbye mother-」を見ました。
釜山、ハワイ、カンボジア国際映画祭に出品され高い評価を得たという作品。
保守的な考え方の残るベトナムの田舎町で、家族からの期待と相手への想いのはざまで揺れるヴァンとその恋人イアンの愛を描いた繊細なストーリー。
とても良かったので多くの人にぜひ見てもらいたい!
ということで作品情報と見どころを含めた視聴感想を語っていきたいと思います。
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もくじ
「こんなにも君が好きで -goodbye mother-」作品情報
製作国:ベトナム(2019年)
原題:Goodbye Mother
監督:チン・ディン・レ・ミン
脚本:ニイ・ブイ
上映時間:106分
あらすじ

これだけでも映画の魅力が伝わってきます
ベトナムのある一族の初孫であるヴァンは、父の改葬のために9年ぶりにアメリカから帰国する。空港へ迎えに行った親戚一同は、彼がベトナム系アメリカ人のイアンと一緒にいるのを見て、歓迎しつつも困惑する。イアンがヴァンのボーイフレンドだとは誰も知らず…。
未亡人のハインは、息子のヴァンに一族の後継者の義務を果たすため、結婚して子供を産むことを期待していた。一方で、認知症を患っている祖母は、イアンのことを孫と勘違いしてしまう。
そんな中、ヴァンは母親が重病を患っていることを知ってしまい…。(楽天TVより)
キャスト
ヴァン(ライン・タイン)
アメリカでエンジニアとして働く28歳。イアンのボーイフレンド。
帰国したベトナムでは、一族の初孫の重圧を抱え、愛と責任に悩まされる。
イアン(ヴォ・ディエン・ジャオ・フィ)
アメリカで新人看護師をしている22歳。
ヴァンのベトナム帰省に同行し、家族のいざこざに巻き込まれる。
認知症を患うヴァンのおばあちゃんには、ヴァンだと思われている。
ハイン(ヴァンの母)(ホン・ダオ)
若くして夫に先立たれ、夫の家族と同居しながら一人息子のヴァンを女手ひとつで育てる。
息子とイアンの関係にうたがいをもっている。
「こんなにも君が好きで -goodbye mother-」見どころを含めた視聴感想

© 2019 An Nam Films Company Limited
ベトナムのエンタメ作品ははじめて鑑賞したのですが、とてもよかったです。
まずヴァン役とイアン役の2人の演技がすばらしかった!
相手への触れ方や表情、相手を見つめる視線がまさに恋に落ちている人そのものでした。

© 2019 An Nam Films Company Limited
特に印象的だったのはダンスをするシーン。
家族でお祭りに出かけ、ヴァンとイアンは音楽に身をまかせて踊ります。
雑踏の中なので、堂々と触れ合うことはできません。
眼差しや少しだけ距離を縮めることでお互いへの愛情を伝える2人。
淡い光の中で視線を交わす2人の姿が美しかったです。
この作品の主軸はラブストーリーですが、母と子の物語でもあり、家族の物語でもありました。
田舎が都会に比べて保守的なのはどの国でも変わりませんね。
長男は結婚し子をもうけ、代々の土地を守っていくことを望まれます。
そして人と人の距離が近くお互い助け合える反面、自分の自由にはさせてもらえない閉塞感があったりします。
わたしも田舎出身なので、この家族の状況が痛いほどよくわかりました。
そして、親族に一人はトラブルメーカーがいたりするもの。
縁を切りたくなるほどのいざこざがあっても、やっぱり寄り添っていかなければ生きていけなかったりして…。
繊細なドラマでしたが、クスっと笑えるところも。
ヴァンのおばあちゃんは認知症を患っていて、なぜかイアンのことをヴァンだと思っているんです。
かわいい孫だと思ってイアンと一緒に眠りたがるおばあちゃん。
忘れてほしい秘密だけは、なぜだか覚えていたりします。
映画を観終わる頃にはこのおばあちゃんが大好きになっていること間違いなしです。
まとめ
映画「こんなにも君が好きで -goodbye mother-」は、保守的な考え方の残るベトナムの片田舎を舞台に、2人の青年の純愛を繊細に描いた作品でした。
ヴァンのお母さんの、息子に対する深い愛情にもホロリとくるものがありました。
お母さん役のホン・ダオさんの演技も素晴らしく、息子への深い愛情がひしひしと伝わってきました。
ベトナムエンタメもこんなに胸を打ついい作品があるのですね~。
また一つ素晴らしい作品を見つけてしまいました(^-^)
「こんなにも君が好きで -goodbye mother-」はRakuten TV、U-NEXT、FODプレミアム
(※有料)などで見ることができます。
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